氷河期初期世代おばはんの日々うらうら

就職氷河期初期世代のおばさんが時事問題に思ったりすることや、日々のあれこれ

五ノ井里奈さん、よくやった!!

陸自隊員、五ノ井里奈さんがついに性加害者本人からの謝罪を勝ち取った。

陰ながら応援していた私としては、非常に嬉しいことだ。



陸・海・空、全ての自衛隊に対し、私は少なからず縁もあったし、感謝もしているし、すごいとも思っている。

だからこそ、そんな中でセクハラ(つーか、内容的には性暴力だな)が横行しており、上官自らがそれを揶揄するように焚きつけ、あたかも「通過儀礼」のようになっていた、というのは非常に悲しいことだった。

だからこそ、「加害者本人」の謝罪があった、というのは少なからずホッとしたことではあった。



・・・だが・・・・



既にネットなどでは言われているが、「同じ便せん」を使用し、「似たような謝罪の言葉」を使い(ネットから謝罪文、とかでテンプレを拾ってきたかのような)、日本人お家芸の「土下座」をし・・・・

どうしても、空虚に感じられてしまう。

 

また、今まで事実を認めず、虚偽の発言をしていたことに対しては、

「家族にバレたくなかった」

「隊員をかばった」

 

口があんぐり開くどころか、もう既に聞き飽きた言い訳に対して、「またかよ」とため息をついた人は少なくないだろう。

 

空虚な言葉、自己保身だけの言い訳(隊員をかばった、って、誰をかばったのやら。同じ加害者をかばったのなら、それはかばった、というよりただの口裏合わせだ)、礼儀作法にもなっていない書き方。

これは私が古い躾を受けているからなのか分からないが、お礼状にしろ謝罪にしろ、

1.便箋1枚で書ききらない。せめて2枚。

2.もう一枚、白紙の便箋を加えて封をする。

3.勿論、氏名を記載する。(署名として)

4.お礼状や謝罪文などの場合は、日付+署名を書く。

 

これが、五ノ井さんが配慮して、本人の氏名が書いてあった便箋は見えないようにしたのか、はたまた「自分で持って行くから、記名は必要ない」と氏名を書かずに五ノ井さんに渡したのか、それは分からない。

しかし、もし「無記名」の謝罪文なら、「後になってから証拠として使われると困る」から、とか、「それを根拠に損害賠償を求められたら困る」とか、そういう意図があったのではないか、とも思ってしまう。

 

形だけは謝るけど、あたかも責任は取らない、と言っているかのように。



それでも、一応加害者4人、個別に謝罪したという事であるし、五ノ井さんが納得されているようなので、外野がワイワイとこれ以上言っても詮無いことだと思うので、この謝罪文や言い訳に関しては、ここまでとして・・・



でも!!!!

黙っていられない、と思うのは、「これってセクハラなんですか。性犯罪ですか」というところだ。



セクハラ=セクシャルハラスメント

「性的な言動によって、個人または職場全体に不利益・不快感を与えること」と意味的には定義されている。

 

しかし、五ノ井さんが遭ったのは、「不利益・不快感」等は超越している。

度が過ぎているのだ。

ここで、この記事が万が一、五ノ井さんの目に触れる可能性が0ではないので、具体的なことは書きたくない。

なので気になった方は報道を調べて頂きたいと思うのだが、少なくとも、「不利益・不快感」なんて言葉では足りない。



岸田総理もまだ「セクハラ」と言っているので、早く「性犯罪」もしくは、推定無罪形式で軽く言ったとしても「強制わいせつ罪」くらいは言ってほしいと思うのであるが、本当に、世の人は(一部だと思いたいが)性加害を軽く見ていると思う。

というか、軽く考えているというか、「ちょっと触られたくらいで」とか、「減るもんじゃあるまいし」とか、そんな間抜けな表現がまかり通っている。

特に、痴漢や盗撮、強姦まではいかないにしろ、何らかの身体接触のある場合で、こういう「言い訳」を聞くことが多い。

男性の中で、「え、こんなにショックを受けることなの?」「こんなに怒るの??」のように考える人がいたら、是非見てもらいたい映画がある。

映画なのでフィクションではあるが、一人の女性として、これはかなりリアルだ、と思ったものだ。

 

1.「告発の行方」1988年 主演:ジョディ・フォスター

   性被害に遭った女性が、どのような感情の動きがあり、また同じ女性同士であっ

   てもその感覚に違いがあることなども描く。

   終盤の法廷シーンでの弁論で、昨今言われている「Yes means Yes=積極的なYes

  (同意)のみが同意のもとの性交渉」の意味をよく分からせてくれる。

 

2.「アレックス」2002年 主演:モニカ・ベルッチ

   男性諸氏が目にするレイプ(ま、AVだな)と、実際に起こるレイプの差がはっき

   り分かる描写となっている。

   痛々しい、血なまぐさいと目をそらさないでほしい。これが、「リアル」に近い

   のだから。映画の中の表現としては賛否分かれるところではあったが、個人的

   に、あまりにもリアルだから「否」と拒絶反応を示した女性がいたのかも、とい

   うことと、「レイプでも最後は女性も楽しんでいる」というおバカなファンタジ

   ーを守りたい男性が「否」を言ったのではないか、とも考えている。

   (個人的意見ですが)

   これを見た後で、ファンタジーAVを見て平気だった、という猛者がいらしたら是

   非とも教えてほしい。

 

3.「ソウォン/願い」2013年 

   実際に起きた幼女暴行事件を元にした映画。(犯行は2008年)

   ペドフェリア+性的暴行という二重の犯罪を描いたもので、題材が題材だけにこ

   れでもソフトに描写してはいる。

   ちなみに元となった事件の犯人は既に出所したが(2020年)、そもそもこれが初

   犯でもなかったこともあり、近隣人民等から苦情も多く集まり、かなり厳しい制

   限を受けている。



上記3本、女性、特にPTSDを起こす可能性がある人は絶対に見ないでください。

AVをファンタジーとして見ているような男性陣。速攻見て下さい。

 

これが、リアルです。