氷河期初期世代おばはんの日々うらうら

就職氷河期初期世代のおばさんが時事問題に思ったりすることや、日々のあれこれ

この世の中で、生き延びるかどうするか。

週末、あれこれと用事をこなしながらニュースサイトやTwitterを見ていたが・・・
本当に、「世の中、住みづらくなっているし、生きづらくなっているな」と感じることが多々あった。
また、私が仕事をし始めた頃からどんどん社会にデジタルが進出していって、便利になった事も、逆に不便になったり、もしくは所謂エコー・チェンバーのように、偏った情報だけが見えるようになり、「知らなければいけなかったのに、気付かなかった」という事も増えたんだなぁ、とも考えていた。


私は1971年生まれなので、まぁ老害」と「若者」の中間にいるのだろう
今、老害と言われる人達と仕事していた事もあるし、まだ女性の残業に制限があった頃から働いているし、それこそ会社にPCが常備される前から働いているので、PCの進歩、労働者の権利の進歩、女性の権利の進歩という名の退化を見ながらずっと働いていることになる。
また、同時に日本企業の海外進出、逆に海外企業の日本進出を見ながら働いてきた時代でもあり、実際私は、新卒時は日系企業だったがシングルアゲインしてからは外資系企業を転々としている。


その間、自分自身も含めて「失われた30年」を生きてきたわけだし、自分が「ロストジェネレーション」の第一陣だったわけだし、そして「少子化」と言われ始めた最初の世代ともいえるのかもしれない。


そんな私は、個人的にも海外旅行が好きだったし(円高だったから行きやすかったからだが)、外資系にいると本社出張があるので、積み上げてみるとかなりの回数、色んな国に行き、色んな人達と接してきた。
そもそもが歴史学、宗教学、心理学などを専攻していたのもあり、色んな視点から国々や時代を見てこれたのだと思う。


なので、昨日のガーシーこと東谷容疑者の帰国も、「あ、UAEから切られたな」という見方をしてしまう。
そもそもが、UAEは中東の中でも海外に広く門戸を開き、「オイルマネー」に加えて世界中の富豪を集めて、中東の中でも「ちょっと違う」スタンスを打ち出した国だが、それでもれっきとしたムスリムの国であり、イスラム法シャリーア)で統治されている国だ。
なので、「え?こんなことが??」という事が犯罪行為になるし、袖の下が通じる場合もあるが、逆に「なかったこと」にされる国でもある。
中東と言うと、「女性に厳しい国」というイメージも持たれがちだし、事実そういった側面もあるが、ぶっちゃけ人間すべてに対して厳しい国だと思っておいた方がいい。(ちなみに、女性に厳しいのも理由がちゃんとある)


国(今回だとUAE)にとって「価値がある」と思われている間は手厚く保護してくれるが、一旦価値がないということになったら、途端に対応が変わる。
それが中東だ。人間性とか、宗教とか、そういうことではなく、そもそもが「砂漠の国」であることが分かっていれば、分かることだ。
「水」「食料」「移動手段(ラクダ)」
有限であるそういったものを、生き延びるために確保しなくてはならない。
また、現在はそれぞれ「国」を形成してはいるが、基本は部族単位なので、部族に属していない人間はいざとなったらカウントしない
カウントしていたら、自分の部族が生き延びられない。
非情にも思えるこういった思考は、水や食料がふんだんにある国の人間にはなかなか理解は出来ないものだ。


ドバイは税金がかからないので、そこに居を構えている富豪は多いが、そういった人たちはいくらでもお金を「差し出せる」立場にある。
ガーシーの場合は、最初こそはお金が払えたが、様々なSNSが凍結されたり、独自サロンの収益の行先が日本の銀行だったり(どうやら日本の妹さんの口座などに流れていたらしいので)すると、ドバイにとってうまみはない。
それに加えて、ガーシーがトルコの地震の後に、トルコに行った事もドバイからすれば面白くはなかっただろう。
UAE含め、中東の国々から見るとトルコは「中東なのか、EUなのか、親米なのか」を行ったり来たりしているように見えている国だ。
ガーシーもさすがに「パスポートにイスラエル入国の痕跡があるのはまずい」というのは知っていたかもしれないが、それ以外にも注意しなければいけない点はある。
そこまでは彼は知らなかったのかもしれない。


ガーシーが兵糧攻めにあって帰国しなければいけなくなった、というよりは、私はもうUAEもドバイも匿ってくれなくなった、もしかしたら身が危ないかも、それなら日本に帰国した方がまだましだ、と思って帰国したのではないか、と思っている。
何しろ、王族になる!なんて言っちゃった経緯もあるので、一旦敵に回ったらこれほど恐ろしいものはない。(王族の一員になること自体が至難の業だが、なったらなったで、生殺与奪の権は王に委ねられることになるんだけどね)
そんなことも・・・知らなかったんだろうなぁ・・・。

 


最初に書いた通り、私は別に東大卒やめちゃくちゃ難関大学の出身でもないし、海外留学もしていない。
しかし、様々な事に興味関心を持つ性格だったこともあるし、両親もそうだったことから、「安全な日本」以外の目でものを見たり、その土地が歴史的にどうだったのかなど、そういった事にはアンテナを張っている。
語学に関して、「文法がどうのとか、試験がどうのよりも使えればいい」というスタンスでやってきたのも、そのためだ。
何かが起こった時に、自分を守るのは知識であり、情報を得るための言語である。
「どっちに行けば助かるのか」
これがミサイルが落ちてきているような時にはどうにもならないと思うが、考える時間がある時には、生存の可能性が高い方に行った方がいいだろうし、それを判断できるのは自分だけだ。
「偽牧師」のラストシーンのチャップリンにならないように。


ロシアや中国が動き始めており、かろうじてG7に引っかかっている日本の立ち位置も危うくなっている。
香港、台湾がどうなるか、また、その渦に日本も巻き込まれるのか、それも分からない。
どこの国が親日で、この国からこの国まではおそらくルートが残るだろう、とか、そういった事を絶えず把握しておかないと、今後、自分がどうなるかは分からないだろう。
その時に、ただ茫然と流れに飲まれるのではなく、出来れば「こっちに行きたい!!」と思った方に泳ぎ切る力は、おそらく腕力ではなく知力だ。
そんな時が来てほしくはないが、かといって何だかもう「日本に住んでいていいのかな」とも最近は思ってしまう。


ひどく、日本は生きにくくなったな、と思うのだ。
色々と自衛はしているけれども、それで足りているとは何となく思えない。毎日通勤の度に背後を確認し、駅では後ろから突き飛ばされないか注意し、電車内ではとにかくどこかつかまって、PCを守りながらも、押しつぶされないようにしなくてはならない。マンション内でいきなりドアをドンドンと叩かれると、とにかくいないフリで硬直してしまう。
これだけ恐怖感はあるわけだが、かといって、武器を揃えるわけにもいかない。バットくらいは買おうかと思っているが。


そして、強者男性、弱者男性、強者女性、弱者女性、トランス男性、トランス女性・・・・と、それが「誰が力を持っているので、その者は前線に立つものだ」とか、「誰についていけばいいのか」とか、そんなのが全く見えない。分からない。


「女性にも、働く権利があり、そしてその対価を得る権利があり、それは性別によって異なるものではない」
参政権の後、女性が取り戻そうとしている権利は、私はこれだけだと思う。(他はその派生だったり、犯罪だったり)
しかし、この権利を手に入れようとしているだけで、「じゃあ男は、男だからといって何か手伝ったりする事をするのはやめます」と言われているのが現状のようだ。男性が当たり前に持っている権利を、女性にも、と言っただけで「男であることやーめた」となっている・・・のだろうか。


「男女共に、職場でも家庭でも働き、自立して自分の生活をしよう」
これすらも全くたどり着いていない以上、「有事」の時に女性が守られるとも思えない。
女性だから守ってくれとは思わないが、それなら男性の方が遺伝子的に大きな体、強い肉体(筋肉量等)を持っている意味はなくなる。
女性は、子宮がある、と言うだけで「子産みマシーン」のように扱われることが、まだ残っているのだが。


そんな国で「有事」を迎えていいのだろうか。
WBCではサムライサムライと言っていたが、周りを見渡しても侍なんてどこにもいない。
生き抜くことは難しいだろうから、その時に目の前に子供がいたら、とにかく誰の子であっても抱え込んで、その子が生き延びてくれるのを願う事しか出来ないのだろうか。銃弾や、火災からその子を守るために自分の身を焼きながら。
勿論、目の前に子供がいたら私はそうするだろう。そうしたい、と常々思っている。
というか、そのために自殺するのをやめた、という経緯もある。(数回、搬送されています・・・)


しかし、それが今の「日本」ですることなのだろうか・・・・
最近、私は私にとっての「祖国」「母国」を見失っている気がしてならない。これもまた、自分の中の終末、なのかな。