氷河期初期世代おばはんの日々うらうら

就職氷河期初期世代のおばさんが時事問題に思ったりすることや、日々のあれこれ

性加害者に優しい国、日本・・・

先日、私が「日常ポスト」の一環としてX(旧ついった)にあげたニュースがかなり拡散した。
まだ、拡散され続けているし、苦しかった自分の被害を書いてくれた人もいる。
若干、茶々いれたいだけと思われるリプもあったが、あまりの通知量で埋もれてくれたので良しとする。(追い切れないくらい通知が来ていて、コメント入れるの諦めました・・・コメくれてる人、ごめんなさい)


そこにあるのは、私も含め、様々な女性の「自分が幼い頃にあった被害」や、「子供を守れるか」という悩み。
そして問題が表面化してからの学校の対応、警察の対応、裁判所の判決。
今一度、このケースをまとめてみたいと思う。

 

最初に一つ、

被害者になってしまった娘さん、そのご両親、おそらく陰ながら支えてくれたであろう友人や親戚、知人の方々。
つらかっただろうし、まだまだつらいと思うし、その気持ちを代わりに抱えることは出来ないけれど、貴方達に心を寄せている人が沢山います。私もそうです。
こんな言葉しかかけられないけれど、「私達は傍にいます」!!!

 


ここから、様々な報道から見える状況です。

<ご両親の供述から見える流れ>
1.千葉県 公立小学校5年生だった娘さん(被害を受けた女子児童)が、親に学校のトイレで教師(男性)からわいせつな行為をされたと打ち明ける。これが2018年

2.元々明るかった娘さんが、笑顔がなくなり、不眠になり、食べられなくなり、外出(勿論登校も)出来なくなったことから心配した両親が、娘さんと話してやっと判明したことだった。

3.両親は学校側に問合せするが、「教師本人が認めていない」という事で学校では何の対応もせず

4.両親は弁護士、こども人権擁護を行っているNPOなどに相談し、県教委、自治体教委、そして学校側と協議するが、男性教師がわいせつ行為を認めなかったため、この相談は流れる。(第三者機関の調査なし)
両親が求めたのは、「娘が安心して学校に通い、勉強が続けられる事」。

5.娘さんは小学校6年生の時にPTSDと診断される。中学生となった今でも、登校は出来ていない。

6.2019年、娘さんとご両親が教師、県教委などを被告として千葉地裁に損害賠償請求の提訴に踏み切る。

 

 

ここに、ところどころ判明していった内容を継ぎ足していきます。

 

1-1. 男性教師からのわいせつ行為(身体接触)は1か月近く続いた。2017年から、肩ポンや、とうせんぼからのわきの下くすぐり等「冗談だよ」的なノリで繰り返されていた。

 

1-2. 2018年2月、体育館のトイレ掃除(生徒2人ペアで行うものだったようだ)の当番が、男性教師によって娘さん(被害者)1人だけに変更される。トイレの個室内で身体接触(服の中に手を入れて胸を触るも含め)が何度もあったため、娘さんはとうとう恐怖にかられて学校に行けなくなる

 


3-1. 母親が担任教師に相談。しかし流される

 

3-2. 担任教師は動かないと分かった両親は、被害内容を書類にまとめ、学校に提出。求めたのは「娘が安心して登校できるように、男性教師を別の学校などに移動させてほしい」

 

3-3. 学校側はその要望を拒否。理由は「男性教師本人が認めていないから」

 


6-1. 東京高裁での判決は訴えの一部は認め、125万円の支払を命じる。
高裁が棄却した部分は、「意図的に胸を触った事までは認められない」ことと、「軽度の接触で、破局的なストレス状況とは評価できない」。

 

6-2. 被害者となった娘さんは今でも精神科に通院しており、外出や大人を恐れる様子もある、ということで判決後に両親が記者会見。

 


補足記事を足していくとこうなる。
生徒2人ペアでの掃除のところを意図的に1人にして、自分と二人きりになるようにしていたりと、私はこの教師は確信犯だと思う。
しかし、「証拠が残らない」「児童1人が言う事なら、逃げ切れる」と思っていたか、もしくは「おおごとにはならない。触ったくらいだから」という考えだったのではないだろうか。
証拠が残るまでの行為に及んでいなかったのは、抜け道を作るためだったのでは・・・とも思う。


どれも、「性被害なんて大げさな」という考えが根底にあるのだろう。
裁判長は女性だったが、年齢は60代なので古い考え方が払拭出来ていない人なのかもしれない。
PTSDという精神科領域のことを、素人が「私はそうは思わないけどなぁ~~」とひっくり返したようにしか見えない。


これが、性犯罪に対する「日本」の考え方だとしたら、本当に遅れを取っている。
「教師」という職についている人間が「性犯罪」を犯したとき、他国では教職に戻れる可能性はほぼなくなったり、懲役15年とか20年、35年なども散見される。お隣中国では死刑だ。
しかし、日本ではこんなに「簡単に」逃げられる。
わいせつ教師は教壇に戻れるし、再犯してもさほど罪は重くならないし、何なら戸籍ロンダリングしてしまえばいい、ともいえる。
(戸籍に執着しすぎてるから、逆に結婚や養子縁組で簡単に戸籍ロンダリングが出来るんだよ。)


こんな、子供に対する性犯罪、しかも「学校内」で「教師」から、という状態がまかり通ってる国が、子供に優しいだろうか?
育ちやすい国だろうか?夢を持てる国か???

 

絶対、違う。

 

この国は何でこんなに性犯罪の量刑が軽いんだろう
性犯罪の量刑が軽いからこそ、抑止力も働かないし、何なら「力のない者」が何かしようとした時(例えば出馬したり、企業で上の役職に就いたり)に「悔しいからヤッてやろう」みたいに加害してくる人がいるのではないか、と動けなくなる。
結果、社会は変わらない。
「自分の身の安全を捨てて」やり遂げよう、と普通にデフォルトマンレールを走っている人間が考えるだろうか?


本当に情けなくなる。
大人の男女でも勿論性犯罪はあってはならないことだが、「子供」はもっと守られるべき存在だ。
何故、子供を守れないのか。大人が、また司法が子供を守ることが出来ない社会でいいのか。
本当に、悲しくなってくる。


こんな状態で少子化が改善される訳、ないじゃないか・・・。