氷河期初期世代おばはんの日々うらうら

就職氷河期初期世代のおばさんが時事問題に思ったりすることや、日々のあれこれ

異次元の少子化対策って・・・転生したらとかそんな感じ??

岸田総理がぶちあげた「異次元の少子化対策

これ、ずっこけた人は私だけではないハズ。
何だか、「多分また的外れな政策を言ってくるだけだな」とすぐに頭に浮かんでしまう。
それとともに、「お正月休みに本読むって言ってたけど、異次元おじさんでも見たか読んだかしたの?」とか、「ライトノベルにでもハマりました?」とか、「とうとうSF的な事を言って、逃げるのかな?」とかしか考えられない。
いや、「異次元」ってなんだよ、「異次元」って・・・
(政治家が使う言葉なのかしらん????)


とりあえず、現時点で言及しているのは、
1.児童手当(経済的支援)
2.幼児教育・保育サービス
3.育児休業制度
4.賃上げ


のようだが、ぶっちゃけ、現時点で子供を持てる層(20代~30代、ギリ40代前半?)で、子供を持ちたい、という人達は既に一人目はいるのではないかな。
お子さんが小さい間は、児童手当や保育園は嬉しいだろうけれど、「じゃあ二人目にチャレンジ!」とか、「それなら妊活しようか!」というように心が動くのは「賃上げ」くらいじゃないかなーと私は思う。

だって、もう、昭和みたいに「段々給料は自動的に上がって、子供が小学校に上がる頃には都心から1時間以内のいいベッドタウンに家買って、子供が中学生になった頃から奥さんにパートに出てもらって・・・」なんてルートは作れないのだもの。

 

「賃上げ」も、結局企業に「お願い」するだけっぽいし・・・こんなの、大手に勤めてる人くらいしか甘受出来ないだろうし、大手は大手で、オリンピック利権やらリニア利権やら、上の層がやらかしたのがどんどんあからさまになって、リストラなんて言葉が頭をよぎる状態なのだから、「お願い」じゃあ、殆ど数字には影響しないかな、と想像。

そもそも、日本国内の法人統計からすると、99%は中小企業、とも言われている。
コロナ禍で、これから雪だるま式に倒産が予測されている中小企業が賃上げ出来るとは思えない。
さて、この状態からどうやって「異次元」の賃上げをしてくれるのか、是非とも手腕を発揮して頂きたいところだ。

 


実際、少子化を少しでも改善するのなら、あくまで「国民」の私は、こう考えている。

 

1.婚外子を認める。(=結婚しているカップルの子供と、シングルの子供の権利を全く同一にする。勿論、親が使える扶養控除等の権利も、全く同一にする)

結婚はしたくないが、子供は欲しい、という話は結構女性の間では出て来る話題だ。つまりは、結婚に伴って出て来る姓の選択やら、義実家、嫁姑、もしくは「結婚した途端にパートナーから長男化する男はいらない」というハードルをなくす。
「子供の世話で精いっぱい。旦那の面倒まで見てられない」という話は、本当によく聞く。
しかし、何故こんなに「結婚した途端にパートナーから、大きな長男になってしまう」男が多いんだろう??
男性諸氏、心当たりがあったり、理由を知っていたら是非コメントしてほしい。

 

また、これは多数ではないと思うのだが、パートナーが日本人ではない人が妊娠して、日本で産むと諸々大変だから海外で出産する、そして出生地主義の国の国籍を取得した、という友人がいる。
母(私の友人)とその子、そのパートナー、それぞれ国籍が違うので面倒なこともあるようだが、SNS等で話していると楽しそうだし、幸せそうだ。
これもアリなんだなぁ、と、その家族を見ていると思う。(パートナーさんも、お子さんもカタコト日本語でZoomなどに割り込んできてくれるので、私としてはすごく面白い。お返しに飼い猫を乱入させたいんだけど、そういう時に限って爆睡したりしてるからまだ叶っていないのだ)

 


2.不妊治療への経済的サポート
折角子供がほしい、と思っているカップルがいるのだから、そこはサポートしていいと思う。
また、その間、夫婦どちらか、またはともに一時的に就業が難しくなるのであれば、そこは「傷病休暇」と同じ扱いにして、妊活に専念したい人が離職せずにいられるように出来るようにする。
勿論、妊活で引きこもる方が嫌だから働きながら、という人はそのままで。
要するに、「選択肢を増やす」ことが大事。

 


3.「非正規(派遣、パート、アルバイト)」というポジションではなく、「正規職員と同じ権利を有し、ただし就業時間を選択できるようにする」という仕組みに変更。(一種のワークシェアリング

これは何故かというと、私が今まで勤めていた中で、海外本社に行った時などに目にしていて、これはいい方法だよなぁ、と思ったのが、子育て中、介護中、もしくは自分が闘病中、または性格的な夜型・昼型などに合わせて、「就業時間を選べる」という制度。
彼らは日本でいうところの「正社員」なのだが、例えば一つのポジションの午前と午後で担当が違う、というシステム。
時差的に、日本にいる私がメールで問合せをすると「午前ポジション」の人が、日本時間の夕方か夜に返事をくれる。簡単な問合せではなく、時間がかかる時には「午後ポジション」の人が、日本時間の夜中などに返事をくれるのだ。
時短勤務とも似ているが、二人で一つのポジションを責任をもって対応しているので、全く担当外の人を巻き込んだりしない、という利点は日本の時短とは違うところだと思う。(なので、ワーママさんの「申し訳ない」というようなプレッシャーもなし)

 

また、1日8時間労働、と決まっていたとしても、「私は朝型なの」ということで、現地時間午前3時から仕事スタート(夜中だ)、1時間休憩を挟んで、昼の12時には仕事終わり、という人もいた。
その人とのやり取りは、時差が少なくなるのですごく私としては助かった。
電車通勤ではなく、車通勤だからこそ真夜中から、という選択が出来るのだろうとは思ったが、キッチリ「朝9時スタート」にこだわって何かいいことありますか?という根本を覆すやり方であるし、午後から大学院や資格を取るための学校に行っている人もいたので、何というか、「時間を上手に使っている!」と感じる方法だった。

 

この、一種のワークシェアリング方式を使う事で、不当にパート、アルバイト、派遣社員などの賃金が低くなることを抑えられるし、ライフステージに合わせて「正社員」の枠の中でも「自分の働きやすさ」を軸にすることが出来る。

企業にとって人件費が上がるばっかりになるのではないか、という懸念はあると思うが、ワークシェアリング方式だと、新しい人が入っては出て行って、引継ぎをして、という無駄な時間が無くなるし、責任感も違うので総合で考えるとコスパはいい)


また、日本(特に大都市)で通勤している人の、大部分のエネルギーを吸い取っている「満員電車」も緩和されるのではないか?
(満員電車でなければ、会社に到着した時から既にヘロヘロ、という事もないし、痴漢などの率も抑えられそう)


4.「子供が来れる会社」に出来ないか?
これは、かなりの変更をしなければいけないことになってしまうが、ドイツの会社に勤めていて、本社で会議があったのでドイツ本社まで行ったとき、普通に学校が終わった子供たちが「会社のお母さん・お父さん」のところに「帰って」来て、仕事が終わる時間になったら親子で帰っていったときに、私は何故その会社が、皆親切で、出張で行って英語も下手な私を普通に受け入れてくれて、そして私も「アウェイだなぁ」と居心地の悪さを感じることもなく、楽しく会議に参加できたのかが分かった気がした。


別に社内に学童のようなスペースがあるわけではなく、お母さんの近くの空いてるデスクで宿題をしている子がいたり、ドイツの辺境の街だったので、おそらくその子の人生「初めてのアジア人」である私を見てビックリしたのだろう、私の周りをクルクルとしている子もいた。
私としても時間をつぶしているだけだったりしたら、カタコトの英語+ドイツ語+スマホで、その子とコミュニケーションしようとしてみたり、お土産に持って行ったお饅頭やおせんべいなどを見せて、その子が目を真ん丸にして選んでいたり、という楽しい時間を過ごせた。(日本のアニメは輸出されているので、ドラゴンボールとかジブリとか、そういう映像を見せて「これを作ってるのがおばちゃんの国だよ」と教えてあげると、何だかすごく尊敬された。爆笑)

 

日本ではここまでのアットホームは難しいかもしれないが、コロナ禍でテレワークが進んでオフィスの空き室が増えているような状態もあるので、検討出来る会社は検討してみてもいいのではないだろうか?
保育園・幼稚園ほど幼くはない、でも家に一人にさせるのは・・・という年齢のお子さんが、「会社に帰ってくる」というのはすごく斬新だったし、おそらく、そういう子たちは門前の小僧習わぬ経を読む、状態で機械に興味を持ったりもするだろう。
子供の社会性のためにも、悪くはないと思うし、そういうフレキシビリティがあることが、子供を産もう、育てよう、という動機にはならないだろうか?

 

勿論、大企業とかなら社内に保育園を作ってもいいと思う。猫のいる会社、犬のいる会社が出てきているのなら「子供がいる会社」があってもいいんじゃないかな?

 


今まで、4か国の会社に勤めてきて(日本含め)、一番つらいなぁと思うのは「日本のギチギチさ」だ。
そのギチギチがあるからこそいいところもあるのは分かっているが(例えば電車のダイヤとか)、悪い方に影響していることもある。
というか、悪い方も結構多い。

 

朝、9時にはデスクに座っていないといけないから、駅で具合が悪くなっている人がいるのは分かっていて、素通りした。
お年寄りの荷物を持ってあげられなかった。
ベビーカーを抱えて階段を上っているお母さんを助けてあげられなかった。

 

こういうのは、日本の「ギチギチ」が生んだ弊害だと思う。
自分にゆとりがないから、ギチギチを求められて、首を絞められているような状態だから、他人にも親切に出来ない。
ベビーカーの人を先に電車に乗せて、スペースがなくなったから自分が一本後の電車にする、という選択が出来ない。
だから、通勤時間に電車に乗っているベビーカーにムカついてしまったり、泣いてる子供がうるさい!となったり、会社でストレス解消のようにイジメをしてしまったりする。

 

そして子供は、その「ギチギチ」のタイムテーブルに沿った動きは絶対にしてくれない。
少子化の下降カーブを少しでも止めるなら、「社会の中心が子供」になるようにしていかないと、絶対に下降カーブは止まらないと思う。

 

なので、自分を社会の中心に置いている、下駄はいて学歴上げて、食べるものに苦労したこともなく、「〇〇家の跡取り」みたいにふんぞり返っている方々(ま、男性陣がほとんどだよな)は、その場所を子供に譲って下さいな。
特に政治家。世襲政治家
「俺が世界の中心」みたいな想像力なのだったら、一度、マクドナルドのバイトの収入だけで(実際に働いてね)、UR賃貸的なところで、誰の力も借りずに1か月2ヶ月、生活してみて下さいな。勿論、家事から何から全て、自分だけでね。バイト収入から家賃を払い、食費を計算し、交通費を計算し、掃除洗濯を自分でして、明日の服にアイロンをかけたりちゃんと曜日に合わせてゴミ出ししたり。

親の力も、配偶者の力も、子供の力も一切借りずにご自分で、お一人で。

 

そしたら、きっと少子化の理由も分かると思いますよ??