氷河期初期世代おばはんの日々うらうら

就職氷河期初期世代のおばさんが時事問題に思ったりすることや、日々のあれこれ

欝々と、プリクラからその先まで考えてみる

X(旧Twitter)界隈でちょこっと有名であらせられた某方がAbema primeに出演していた時の回を見ていた。
日頃の彼の言動を知っている人には、平常運転、とも思えた。
しかし、その後でちょっと検索してみたら、まぁ、ものの見事に分裂しているなぁ、と。


スタジオの反応に対して、批判的な事を言っている人達の意見では、
「女性管理職、議員登用と同じじゃん」
「男が何を言っても笑い飛ばされるってことやね」
のようなコメントが散見された。


この件については個人的には私はギャグの範囲に入ると思っているので取り上げない気でいたが、そういったコメントを見ていると、こいつら、マジなんか?という疑いが生まれてきて、ちょっと考えてみることにした。


プリクラ・女性専用車両等、「女性専用」としている場所は何故できた?

 

(背景) これは分かりやすいが、犯罪があったから、各企業が犯罪予防として行っているもの。文句のある方は各企業へ。
(女性専用となった理由) 
プリクラ: ナンパ、盗撮等があり、一番のコア層だった女性の客離れが起きたため。
女性専用車両: 痴漢・盗撮などの性犯罪、また暴力から女性を保護するためと、専用車両導入というサービスを向上することで、女性客を獲得しようとしたため。
 

 
ってことは、これらは「企業がサービスとして」打ち出した方法となります。
公的サービス(例えば、市役所や免許センターにある証明写真のブース)が、「女性専用」となった時に文句を言えばいいのでは。
てか、そもそもナンパ、痴漢、盗撮等がなければ現状にはなってないので、「男性差別だ!」という方はナンパ師、痴漢、盗撮犯を責めるか、捕まえて下さい。


ちなみに、過去犯罪事例を挙げてみます。(性犯罪も、普通の犯罪もあります)


プリクラ: 2023年3月 宮城県にて、18歳の少年がプリクラの筐体を意図的に壊したという事で逮捕。
      2014年3月 埼玉県にてプリクラ撮影中の女性のスカートの中にスマホを差しいれて盗撮。逮捕。
      2014年10月 兵庫県にてプリクラ撮影中の女性のスカートの裾に火をつけたという事で騒ぎに。
      年月不明 女性2名でプリクラ撮影中に、男性6人が乱入。「一緒に撮ろう」とブースに入ってきたので、すぐに出て店員に助けを求めることに。
      年月不明 男性グループのみでブースに入ったが、一向に撮影している様子がなかったので店員が確認すると、ブースの中で犯罪行為が行われていた。(どうやら金銭がらみ)
      年月不明 男性グループでブースに入り、局部の撮影が行われた
      年月不明 男性一人がブースに入って、出てこないと思ったら中で自慰行為を行っていた
      年月不明 男性がブースに入り、出て行った後で確認したらブース内で排便していた。汚物を塗り付けるケースもあった

 

・・・待って、ちょっと気持ち悪くなった。

ふぅ、気を取り直して。

 

女性専用車両: これについてはもう女性の皆さんはご存知の通り。ただ、当初は痴漢対策として導入されたが、現状を見ると盗撮も新たに対策しなければならないものとして認知されている。

一応、見つかった鉄道会社の声明の中で、大阪メトロのものが一番明確に書いていたので転載。
      

大阪メトロ 男女共同参画社会を目指す社会情勢の中で、チカン行為そのものをなくすことが本来と考え、鉄道警察隊などと連携し、チカン追放キャンペーンの実施や駅職員の巡視等による自主警備、車内及び駅構内での啓発放送、駅構内での啓発ポスターの掲示など様々な取組みを行ってきています。
しかし、現実にチカン行為は無くならず、被害に遭われた女性の方が深く精神的な苦痛を受け、社会参画に支障が出ることがあることなどから輸送の安全性の確保なども総合的に判断し、チカン行為から女性を保護するという趣旨で女性専用車両を導入しました。


<結論>
プリクラにしろ、女性専用車両にしろ、迷惑行為、性犯罪行為がなければ導入の必要はなかった。
もしそれでも怒りを感じるのなら、迷惑行為や、性犯罪を行った人に言ってほしい。
つまりは、性差別ではなく、「犯罪除去」のために作られたルールです。
プリクラを、男性一人で撮れなかったから「つらい」と仰られていた方、その状況を作った犯人につらさを訴えましょう。
相手が違います。女性に怒りを向けるのは筋違いです。

 

ちなみに、「男性専用」を謳っている施設も下記のようなものがあるが、調べたところ、女性が「利用できない!と言っているクレームは見つけられなかった。
知ってる方、教えて下さい。

1.カプセルホテル
2.サウナ
3.メンズサロン(風俗ではなく、ネイルやオイルマッサージなどのサロン)
4.バー(文豪が来ていた、と言われるバーの中には、女性のみでは入れないところもあります。男性がいればOK。)


結構ありますが、「女も入れろ!!」というクレームは見つかりませんでした。
4にあげたバーですが「男女4人でなら入れますか?」と言うような書き込みはありました。

 

と、つらつらと情報を集めてみたのですが・・・
正直、明るい未来が見えないなぁ、と感じるのですよ。

 

1999年に「男女共同参画社会基本法」が出来てから24年。

閣僚の女性割合は15%。
衆議院議員の女性割合は9.9%。
参議院で25.8%。
女性社長は全体の8.2%。
管理職(課長相当以上)の女性割合はやっと53.2%となりましたが、役員では21%。

 

大学(学部)進学率は女子48.2%、男子55.6%。
(今既に、親世代もお金に余裕がないので、男女2人子供がいたら、男だけ進学させるケースが戻ってきた)
東大の学生数、男女比女子が男子を上回っているのは薬学部のみ。
京大では、女子が男子を上回っているのは同じく薬学部と、医学部人間健康科学科のみ。


家事育児の時間格差は女性は男性の5倍。


家事育児(例えば多胎などで)で離職せざるを得ず、正社員だった女性が派遣、パートとなり、夫はそのまま同じ企業で働く。
日本式ジョブ制では、「あ、あなたはJob Descriptionは満たしてるけど、育児で時短取ってるから、昇給なしね」と、ジョブ制の悪いところと日本固有の労働制度の悪いところをミックスされる。
介護となると、何故か夫側の老親の介護も入ってくる場合もある。
(例え夫側に姉妹がいても)


他国を見てみると、「一度、積極的差別是正」方法を取り入れて、ほぼ数が同数になったあたりでアファーマティブアクションが起こる。
つまり、「もう、差別じゃなくなったから、優先するの止めましょう」ということだ。


しかし日本は、差別是正をしようとしたら、速攻アファーマティブアクションが起こっているような不思議な事態
失われた30年、という関係もあるとは思うが、「企業・大学・団体活性化のために女性を増やそう」となった瞬間に「男性差別だ!」となる。

これでは企業も、大学も、そもそも日本という国の新陳代謝も無理な話だ。

 


女性が言うところの「差別」は、男女同じ権利で、学習したり、就職したり、キャリアを形成したりしたい。
子供がいても、キャリアを続けることが出来るようになったら嬉しい。もしくは、一度戦線離脱せざるを得なくても、ある程度育児が落ち着いてからまた正社員で働きたい。

 


男性が言う「差別」は、「男子禁止」とか、差別じゃん。マッチングアプリに男だけ課金しなきゃいけないの、差別じゃん。
プリクラ撮りたい時に撮れないって、差別じゃん。
結婚してから、奥さん妊娠してるからさせてくれないから風俗行ったのに、怒られるなんてひどいじゃん。
仕事して帰ってきて、家事しないといけないなんてひどいじゃん。

 


・・・・それでも、男側の声の方が何故か大きいんだよね。そりゃそうよね、政治の世界も、経済界も、全部男主体なんだもん。

 


そうすると、女性はまた、4大から短大へと戻り、総合職から一般職に戻り、職場の飲み会ではホステスになり、下ネタ言われても、足触られても文句言えなくなり、結婚したら退職しなくちゃいけなくなり、妊娠して出産するまで(しかも男児を産むまで)
舅姑にチクチク言われ続けて、子供出来ないって思われたらポイ捨てされて。(例え男性不妊だったとしても、男は検査に行かない)

女児と一緒に放り出されて、シングルマザーとして昼職と夜職を兼務するみたいな事になって。


でも、きっと男は「今は前みたいな給料出ないんだよ!!!」と、言うんだろうな。


ねぇ、この国、もう既に終わってない・・・???

あーあ、考えすっ飛びすぎたけど、ほんとなんか欝々とするわ。失われた30年を過ごしてきた氷河期おばはんの私だけど、30年経ったら元に戻っちゃいました、なんて、本当に「時間泥棒にあった」気分だよ。

どうにかならないもんかなぁ。