氷河期初期世代おばはんの日々うらうら

就職氷河期初期世代のおばさんが時事問題に思ったりすることや、日々のあれこれ

レイプドラッグ暴力多すぎない?

最近、飲食店やホテル等で「飲み物に薬物を混入して」性的暴行、という記事をよく見かける気がする。
以前は、こういったいわゆる「レイプドラッグ」事件はそこまで多くなかった・・・というか、報道されて来なかったような気がする。
ということは、

1.被害者が泣き寝入りしなくなった
2.鑑識の技術が上がって、薬物を使用されたかどうか、判別できるようになった
3.マスコミ(まぁ、ぶっちゃけ男社会だよね)が敢えて報道してこなかったことを、報道するように方向転換した

こんな感じの理由なのかな、と思う。

ちなみに、かなり前からレイプドラッグが問題視されていたアメリカに入国する時、日本で処方された薬の一部(特に心療内科系や痛み止め、咳止め等)はレイプドラッグと認定されているので、持ち込みは不可。
私も処方されている常備薬の中に該当するものがあったので、アメリカに出張で行くときには、念のために病院に頼んで、英文で「これは正当に処方された薬で、本人が自分で使用するためのものである」という事を記載した証明書を書いてもらった。
一応、こういった証明書を持って行くと、取り上げられず、また入国不可、強制送還という事を防げるようにはなっていた。
但し、空港の担当者によってはどうなるか分からなかったので、本社には予め、もし強制送還になったら連絡する、とは伝えておいた(滝汗)。
蛇足だが、アメリカはカウンセリング大国でもあるので、心療内科系の病院にかかっていると話しても「そうなんだ」で済むところが非常に助かる。


と、脱線してしまったが、レイプドラッグの方に話を戻すと・・・
最近の様々な記事を見ていて、本当に思うのが、「性犯罪多すぎ!」と、正直に思う。
そしてさらに正直に言ってしまうと、その後の加害者の発言を聞いていると、「AVの見過ぎ!性行為したいんなら、恋愛から入れ!恋愛過程すっ飛ばして性行為、って、コミュ障だか中二病だか、拗らせすぎ!」ということ。


そりゃあ、恋愛から入るには、ある程度の努力や、一緒に過ごす時間、「単なる知り合い」から「友達」、そして「彼氏」へと昇格していかないといけないから、「今すぐしたい」の希望通りにはいかないだろう。
でも、それは仕方なくないか?
もっと前から彼女をちゃんと作っていたり、「友達以上恋人未満」の関係性の人がいたりすれば、「今すぐしたい」と思った時に、可能な限り早めの「今すぐ」は可能になるだろう。
でも、それまでそういった努力(恋人だろうが友達だろうが、もしくは家族だろうが、人との関係性を維持するってのは時には努力が必要だ)をせずに、「今すぐしたい!」で、さぁお酒に薬を混ぜて~~~暴力じゃないもん、まだマシだもん、ってのは、あまりにも無頓着ではないだろうか。


人ってのはモノじゃない。
更に言うなら、女性はダッチワイフではない。
自分が人なら、相手も人なんだから、意思もあれば感情もある。 そこのアナタが「今すぐしたい」と思う「感情」があるのと同様に、相手にも「今はしたくない」、「そういう関係じゃない」、またはぶっちゃけ、「アナタとそうなる気はない」という感情があるのだ。 (相手も「今したい」だったらラッキー。しかし、今度はその積極性が逆に性病の恐怖も考えなければいけないのだが) そういったことを100%否定して、レイプドラッグに走る・・・・ 何だか、タメイキしか出なくなる。 ちなみに、上に書いた「暴力じゃない、自分のはまだマシ」というのは、実際に加害者がもらした言葉だそうだ。 (盛大なタメイキ・・・) 私が記憶している限り、「キレる17歳」として「酒鬼薔薇事件」「西鉄バスジャック事件」「岡山金属バット母親殺害事件」など、17歳前後の未成年が起こしたひどい犯罪の加害者や、それより前になるが、「女子高生コンクリート詰め殺人事件」などでも、加害者の裁判中の発言などで気になっているものがあった。
(当時、少年犯罪のあまりのえげつなさのせいか、結構一般の新聞や雑誌でも公判の様子等も掲載されていた気がする。だから覚えているんだろうな) その気になるモヤモヤ感はいまだに続いている。 何が気になっているのかというと、 「死ぬとは思わなかった」 「そこまで考えていなかった」 「思いつかなかった(相手の感情や、被害者家族の存在等)」 「どうでもいい、という感じだった」 「逃げ惑う姿が面白かった」 というような、想像力の欠如としか言えない発言をする加害者が多いことだ。 これが、いかにも「サイコパス」というような人から発せられた言葉ならまだ理解しようと出来るのだが、普通に、電車で隣に座っている高校生、コンビニで前に並んでいる人、のような「フツーの人」がこういうことを言っていたことに、私は少なからずショックを受けた。
最近の犯罪では、それが加速していると思っている。
しかし、この、想像力の欠如が犯罪者だから、なのかどうかと聞かれたら、おそらく私は「違う」というと思う。 というのも、元亭主とケンカしたり、多少の言い合いになったり、もしくは男性の友達や同僚と議論したりした時に、こちらが「もし私が同じように、毎週実の両親をここに呼んだらどうする?」などと例え話をしたりすると、 「その時にならないと分からない」 とか、 「そんな状況にはならないから分からない」 「俺は男だから、生理の話をされても分からない」 といったような、「想像してみる」という事すら拒絶し、最終的にこちらが諦める、というパターンが多いことを実体験として知っているからだ。 仕事の話でも、「そういう状況になってみないと分からない」と発言する人が案外多い。 そこまで想定しないと、リスクヘッジも出来ないだろうとこちらは言うのだが、最終的には上役の「経験上、そんな状況までにはならない」という「変な」鶴の一声で終わってしまうことが多かった。 そして、その後客先ともめることになったのも度々だったが、そこで「だから言ったじゃん」なんて 言おうものなら八つ当たりの矛先がこっちに来るのが分かっているので、じっと我慢の子。 「経験上」は、PL法やらハラスメント等がまだ浸透していない時の経験ではないのですかーーー・・・・・・(こだま)と、心の中で叫ぶことは未だに多々ある。
私もそれなりの年齢なので、ここで「もう時代は違います」と発言しなければいけないのだろうが、その後にグチグチ言われたり、社内で無視されたりというパワハラに何度も遭った経験から、諦めてしまっている部分がある。
本当はそれでも言わないと変わらないのだが・・・
(無視、とか、「アイツは嫌い」のような感情論で人事査定に手心を加えるのは、案外男性にも多い。) では、そういった男性の「想像力の欠如」は、本当に欠如しているのだろうか? その「想像力の欠如」が、レイプドラッグを使っての性的暴行や、痴漢、盗撮、・・・殺人までもしてしまう根拠の一つなのだろうか? ちょっと考えてみた。 1.本当に想像力が欠如していて、予測できない。 2.薄々、こうするとどうなる、というのは予測出来ているけど、自分に都合が悪いので予測できないフリをしている。 3.脳内で無意識に想像することをやめてしまっている。(自分に都合が悪い結果になるのは分かっているが、そう考えたくないので頭が拒否している状態) 4.完全に予測は出来ているけれど、面倒くさい、都合が悪い、等の理由から分からない「フリ」をしている。 5.仕事や日常生活に関しては問題ないが、性的なことに関しては認知の歪みがあり、想像しても違う答えを導き出してしまう。 6.性的なことに対し、「認知の歪み」と「無知」という最強コンボが発動し、自分の行動が引き起こす結果を想像できない。 こんなところだろうか。 ちなみに、上に「認知の歪み」という言葉を使用しているが、これは再犯防止のために行われる認知療法の一種で使われる言葉で、身近なところでは精神保健福祉士社会福祉士の斉藤章佳さんが臨床の経験から、色々と本を上梓されている。 簡単に言うと、「嫌よ嫌よも好きのうち」とか、「男の部屋に入ってきたのだから、性行為をしてもOK」とか、「痴漢しても、喜んでた」「ミニスカートを履いているのは、盗撮してもOKだから」というような、加害者に非常に都合のいい考え方である。 レイプドラッグを使って暴行する人達に関して言うと、私は1、3、5、6のあたりなのかな、と考えている。 レイプドラッグとして使える薬剤を持っている。 被害者も感情のある人間として考えることが出来ず、自分の欲求を満たす方が大事。 「自分に彼女や配偶者がいない」=「自分は損しているから、これくらいしてもいい」(女あてがえ論にも通じるな) 性犯罪を可能にするチャンスがあったから、やった。 などなど。 20代の恋愛希望割合や婚姻割合、そういったものがこれだけ昔から比べると少なくなっている!!という報道も最近よく見かけるが、他の視点から見てみると、実は昭和時代からそこまで変化はない、という研究も出ている。 私も個人的に、ネットやSNSで「彼女が出来たことがない」とか、「性経験がない」と言える場所が出てきたので表面に出てきただけで、あまり変化はないんじゃないかな、と思っている。
そして、こういった加害者が、「ご自分の娘さんが電車で痴漢にあって、ひどい写真も撮られたら?」のような質問をすると、娘がいる人は「殺しに行く」というような返答をするらしい。
家族や近しい人、友達、などにはこの認知の歪みは起こらないが、「他人」には歪みが発動する。
この現象は一体何なんだろう。
正しい性教育が足りない?
女性への敬意が足りない??
ストレス過多???

まだこの結論は出せていないが、性被害に遭いそうな年齢の女性は、防犯アプリ等で武装していって欲しい。
あなたの横にいる人、前後にいる人、その「普通の人」が、加害者になるのかもしれないのだから・・・。