氷河期初期世代おばはんの日々うらうら

就職氷河期初期世代のおばさんが時事問題に思ったりすることや、日々のあれこれ

前科があろうと引退しようと、居座る政治家たち・・・

ロシア配慮発言を繰り返している鈴木宗男氏。
それを間違っている、いや正しい、等というつもりは今はない。
ちなみに私の親は樺太生まれだが、だからと言ってロシアに何か思うわけでもないし、祖父母、親も何も言うわけではない。

 

戦争の善悪を論じることが出来るようになるのは、「今」ではなく、「未来」だと私は思っている。
だからこそ、人は歴史を学び、何が戦争を引き起こすのか、何が対立構造を生むのか、何が引き金になるのか、こういった事を少しでも「先に」予知できるよう、また「避ける」ことが出来るようになるために歴史学が役立っている。(歴史学の全てではないが)
まぁ、その「今」に、ロシアだけが悪じゃない、と言っていても、別に構わないと思う。
それは個々人が判断することで、言ってみれば、第二大戦当時、ナチスについたドイツ国民の中にも、本気で信じている人もいれば、何となくついて行った人もいるだろうし、反対しつつも、生き延びるためについていくフリをした人もいただろう、という事が後々の調査で分かってきている。


しかし、だ。

 

鈴木氏、アナタ、収賄罪で逮捕・起訴されて実刑受けていますよね?
「政治家」として実刑受けて、収監された人が、「政治家」としていつの間にシレっと帰ってきて偉そうに話してるんですか??
政治家お得意の「禊」を済ませた、ってことなら、それ、一般市民にはないですよね。
懲戒解雇されたらその会社に、同じ肩書で戻るなんて無理なんですけど、それは政治家の「特権」なんですかね。


てか、いつからこの「禊」文化が始まって、もしくは「年取ったから次世代に託す」と勇退する文化が廃れちゃったんでしょうか。

 


鈴木氏の場合は、拘留を経て2017年まで被選挙権なしの状態だったが、2019年に参院比例区で当選している。
現在御年74歳。

最近、あちこちで見かける重鎮と言えば・・・
森氏(85歳)、亀井氏(85歳)、小泉氏(80歳)、二階氏(83歳)、麻生氏(82歳)・・・・

勿論、実際に現役で衆参議会どちらかに属しているか、それとも一応「引退」の形を取っているか、等色々だが、森氏などを見ていると、「引退」したけど「ベテランとして物申す」という「ご意見番」状態になっている人も多い、という印象だ。
動画などで見ると、「いやいや、もう完全におじいちゃんじゃん。ご隠居さんじゃん。日向ぼっこしてて下さいよ」と言いたくなるような容姿、また言動も「えっと・・・何時代の話でしょうか?」と言いたくなる言動。


討論系を見ても、一人でずっとしゃべっている(しかも呂律が回ってないので聞き取りにくい)ので、耳障りで途中でやめてしまう。
「オレが、オレの時は、オレがいたら」
ばっかりなんだよなぁ・・・
いやもう、それは「男〇〇一代記」みたいな本にでもまとめて頂いて、書店にでも置いて頂けばよいかと、と言いたくなる。

 

他国ではどうかというと、アメリカでは大統領任期後は、ほぼ引退している。
トランプくらいじゃないかな、引退してもまだ出張っている人は。
引退後は回顧録を出版したり、講演会に出席したり、現役だった頃に同じく現役だった他国の政治家と歓談したり。
(やっと本音が話せる、なのかどうかは不明だが)
それぞれ、そもそもの自分の地元で余生を満喫、たまにお出かけ。
年金+講演会料、印税で暮らしている人が多い。
現役の政治家が意見を求めることはあるのかもしれないが、表に出るのは、むしろ「エンジョイしてます」系や、「ボランティア参加してます」「こんなことやってみた」のような形で見かけるくらいだ。
堂々としゃしゃり出てきて、「オレならこうする」をしているのは、・・・やっぱりトランプくらい?


イギリス、ドイツ、フランスでも大体同じように感じる。
たまにニュースにあがるのは、やはり「現役時代にこの分野、この国と非常に近しかった」という事で交渉ごとの露払い的役割をすることはあるように思うが、日本のようにデデンとバックに居座り、すぐにメディアに出てきて「祝辞」を述べたり(そしてそれが炎上する)、〇〇名誉会長のような肩書をぶら下げて、現役世代にヘコヘコさせている、というイメージはない。
ゴルバチョフなんて、もっと前に亡くなったかと本気で思っていたくらいだ。

 


しかし日本の政治家は、年をとってもなかなか引退しないし、引退しても世襲で息子だの婿だのを擁立する。
そしてその後ろで自分がまだ「半現役」である姿をちょこちょこと見せ、「息子をいじめたら俺がまた出るぞ」のようなこともすれば、「今度はこっちの業界で幅を広げるか」と、〇〇名誉会長、などになっている。
まったくもって、みっともない、と感じてしまう。

 


実刑をくらっても引退しないで返り咲く、名目的には引退しても、ご意見番のように居座って影響を与え続ける。
引退する時には世襲として、息子やら婿やら娘やらを置いていく・・・
世襲議員は、自民党では約3割が世襲だ。
親から引き継いだのなら、親の顔色を見た政治、政策になりがちだと思うし、思い切ったことをしようとすると「じゃあ次の選挙は自力で勝て」などと言われて怖気づいてしまう。


とすると、罪を犯そうとも、引退しようとも影響を及ぼし続ける人間が政治を行うことになり、今の時点で大体そういう「亡霊」「院政」になっているのが80代なので、彼らの常識が形成されたのは「第二次世界大戦」以前から、となる。


そりゃあ、「現在」の常識とは違ってきて当然だ。
「禊」やら「世襲」やら、「名誉会長」やらで本当の意味で「引退」「勇退」しない政治家・・・

 


しかも海外と違って、自分の名前でナントカ基金、等を作って、自分がこれをやり遂げたいが出来なかった、と後悔している部分を基金や財団として少しでも実現させよう、という動きもない。
(例えば、海外でよくある個人名が冠についている奨学金、ああいったものや、文化財保護、生活保護、個人博物館等)
これ、もう「一族で儲けまーす」「私財なので好き勝手しまーす」になって、「パンがなければケーキを食べればいいのに」になってしまうのはある意味当たり前だ。

 

この、「罪を犯してからでも戻ってきた意味がある」としたいのなら、例えば現役時代の経験やコネで、鈴木氏が直接プーチンに電話をして、「あなたの言うことも分かる。交渉するから一度手を止めてくれないか」までやっているのであれば、「俺はロシア通だから!」と言ってもいいと思うが、残念ながらそれをやっていたのはフランスのマクロンだ。
そもそも通訳がいなければ話が出来ないのに、「ロシアの事なら任せろ」になってしまうことが情けない。
側近やらをゾロゾロ連れて、全てお膳立てされている状態でロシアに行ったり北朝鮮に行ったりしても、「リアルな」姿は見えてこない。
それこそ、USBを知らないのにサイバーセキュリティ―担当大臣だった桜田氏の茶番劇状態だ。

 

「自分でやってみてから言え」


「オレは通だ!俺を通せ!!」と前科アリでも出馬する議員、世の中を知らない世襲議員、そういう方々には是非、その人の「年齢」の「平均値」の年金か給与額で1ヶ月暮らしてみてほしい。
あ、料亭代なんて出せないから、密室会談はドトールタリーズでどうぞーーー。